日時:令和7年5月18日(日)10:30~12:30
会場:彩の国すこやかプラザ2F 研修室1.2.3
参加人数:54名
演題:「介護予防に必要な運動・身体活動の視点」
講師 NPO法人日本健康運動指導士会
埼玉県支部 事務局長 浅見真一先生
最初に吉岡会長より日本健康運動指導士会と埼玉県歯科衛生士会とのご縁についてお話がありました。また歯科衛生士は多職種と連携を取り合って資質を高めなければいけないといったお話もありました。
浅見先生の講義では、健康運動指導士と歯科衛生士を比較しながら就業先や人数、資格、業務内容などを紹介されました。健康運動指導士の人数は、全国で17,641人と多くはないがスポーツジムや病院など身近な場所で活躍されていることがわかりました。
次に介護予防における運動・身体活動の意義、高齢者に推奨される運動・身体活動などについての話がありました。運動・身体活動の定義では、運動は目的意識を持って行うスポーツで、身体活動はその運動と生活活動(日常生活における活動)の両方の活動であること。高齢者に推奨される運動は、①筋力運動②バランス運動③柔軟運動④歩行運動(有酸素運動)があり週3日以上行う。身体活動は1日40分以上。運動の代わりとなる家事などの「生活活動」も座りっぱなしを防ぐために重要であることがわかりました。
身体活動の量を表す指標「メッツ・時」は、1メッツ・時が自分の体重分の消費カロリーとなるので自身の活動をイメージしやすいと思いました。例えば体重50㎏の人が15分間ウオーキングした場合の消費カロリーは50(㎏)×1(メッツ・時)=50kcalとなり30分のウオーキングでは2倍の100kcalとなります。
講義後半では、浅見先生が作られた有酸素運動、ストレッチ、スクワット、バランス運動を組み合わせた「ロコトレサーキット」運動を全員で実施体験致しました。簡単なようでしっかり筋肉にきく効果的な運動でした。
最後に口腔の健康と全身の健康の関連について、運動・身体活動による血液循環促進で歯周病予防効果や口腔内細菌叢の種多様性増大による口腔内環境改善効果が期待されるとお話がありました。 運動だけでなく、ちょっとした身体活動にも意味があり、じっとしていないで動くことが介護予防に必要な視点であることがよくわかりました。



