日時 令和4年8月28日(日)13:30~15:40
会場 彩の国すこやかプラザ2F研修室1・2・3
演題 「歯周病治療の実際」
講師 曳舟デンタルクリニック院長 歯学博士 金 東淳 先生
受講者数 41名
猛暑から少しだけ解放された気温の中、あいにくの雨模様でしたが曳舟デンタルクリニック院長の金 東淳(キム・トンスン)先生をお迎えして臨床における歯周病治療の最前線のお話をおうかがいいたしました。先生が大学、大学院、そして現在も臨床医、歯周病認定医として研究を続けていらした歯周病治療の実際を具体的なデータ・数々の症例を交え、その原因から対処や私たちが日常忘れがちな基礎知識についてのお話は興味深く大変勉強になりました。改めて歯周病と全身疾患(新型コロナウイルス感染症、認知症、糖尿病等)との深い関わりや口腔清掃不良や喫煙による歯周病の悪化について考え、患者様にお伝えすることの重要性を痛感いたしました。
歯周病は4S(Silent disease=沈黙の病気、Social disease=国民病、Slow progression=進行が緩徐、Self Controllable =自己管理可能)として認識される病気であること、その原因除去治療として適正な検査データに基づきそのリスクファクターを歯科医師とともに分析し、原因を除去していくことが治療の第一歩であり、歯科衛生士の役割は大変大きいものであることをお聞きしました。中でも糖尿病は重大な全身疾患でありその合併症の中に歯周病も含まれ、第6の合併症とも呼ばれるそうです。歯科衛生士が担う生活習慣病(食習慣・運動習慣・休養・喫煙・飲酒等の生活習慣がその発症や進行に関与する疾患)の予防となる歯科口腔衛生指導、口腔清掃、基本治療でも改善が望めない場合に行われる外科的処置後の生涯にわたるメインテナンスは今私たちができうる最大の活動であるとも感じました。
そして日本臨床歯周病学会歯周インプラント認定医のお立場よりインプラント治療におけるインプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎での治療薬(リグロス)についてのご説明もいただきました。